冷やしばめの妙意 - KBKエンジニアリング

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冷やしばめの妙意

金属を熱したり、冷やしたりすることで嵌め合いに部品を組み付け、固着して動かないようにすることができます。現在の気温からの温度差に対して、それぞれの鋼種が持つ線膨張係数を計算することで適応したい締め代にすることが可能です

液体窒素を購入

液体窒素の購入に出かけます。SEMの観察の折、試料固定のため使用してから幾年月、久しぶりの使用なので緊張しながら、安全のため革手と、ゴーグル、液体窒素用の断熱瓶を持っていざ出発。タンクから入れてもらいます。

液体窒素タンク
液体窒素のタンク
液体窒素をタンクからボンベへ入れる
タンクから断熱瓶へ液体窒素を入れてもらいます

入れた後は、安全弁が開放されていることを確認してトラックの後部座席に置きます。分子量は空気の平均が28.8、窒素は28とわずかに軽いことから、空気より上側に貯まることや、液体から気体になる際約700倍に膨張するため、窒息するのを避けるため全窓開けて帰社しました。

部品を冷やして嵌める

液体窒素の温度-196℃を利用して部品を冷却します。工場内は約20℃、温度差214℃を利用して、スリーブを収縮、穴の内径に嵌めていきます

液体窒素で冷却中
液体窒素で冷却中
部品を冷やしばめ
部品を冷やしばめ

1週間は保存可能

液体窒素は徐々に気化していくため、1週間は保存可能なようです。安全のため工場入口に保管、換気を良くして今後の整備に備えます

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