二重管式熱交換器交換作業
高温高圧管の置き換え作業
内管内部が高温高圧となり、外管に水などの冷媒を通して冷却を行う、二重管式熱交換器の内管を傷つけず、外管だけを切断し交換する作業を実施した。内管と外管との距離は約20mm以内とガス溶断、セイバーソーなどを利用した切断では内管を傷つける恐れがあり、独自の治具などを考案し切断作業を実施後、外管を挿入しTigにて接合を実施、気密、耐圧試験をクリアーし出荷を行った。
二重管式熱交換器概要理解
内管、外管の構造を理解し、内管に傷をつけずに外管を切断するための治具を考案、CAD上にて内管に治具の刃が接触しないかシミュレーションを繰り返しました。
治具の各部品をアッセンブリ後内管との距離に十分余裕があることを確認し、本番環境でも問題なく外管を切断できる事をCAD上にて確認を実施。
切断作業
CAD上でのシュミレーションにて確認済みだが、慎重な作業を行い数十mm切断をい行うたびに、内管が切断されていないかの確認を適宜行う。切断位置を確認すると問題なく切断されている事が確認される。考案治具がない状態での切断では内管を傷つけている可能性が高かったと思われる。外管を2つ割にするため、上下の外管の切断を行い無事切断、内管傷なしであることを確認した。
異径ティー切断作業
CAD上のシュミレーション段階では軽く考えていた異径ティーの切断にて、自由曲面の切断位置の決定できず、急遽3次元測定器を使用し、目的となる切断位置の割り出しを実施。交換用の異径ティー、既設異径ティーの切断位置それぞれの位置をデジタル技術を用いて決定を実施した。
3次元画像を元にどの位置での切断が内管に影響を与えないか慎重に決定します。デジタルとアナログ世界の懸け橋となる技術は積極的に活用しますが、切断の最終決定は依頼元、KBKなど双方の合意により決定しました。
組立から出荷へ
異径ティーの交換を無事実施後、気密、耐圧試験をクリアー。工期を大幅短縮しながらも、慎重かつ大胆に進めるべき事は進め、納期を守りつつ作業を進めた。各社の協業を行い、経験豊富な師から決定に悩んだところは教えを得て完成まで漕ぎつけた。工場からの搬出を見届け客先での立ち上げを確認した。
困難な依頼もエンジニアリングにて解決する
少々の困難な依頼に対しても技術 x 技能 x 経験 x 考え方にて解決策を提供しています。一旦仕事に着手すれば依頼元が心配している部分は作業速度を落として、品質を上げたエンジニアリングを提供します。一方、品質は重視しないが速度を上げる所では品質は担保しながらも速度に重きを置いてエンジニアリングを提供します。回転機械の整備にとどまらず、プラント全体に付随した依頼に対しても積極的に技術を提供しています。