押出型遠心分離機のリバースエンジニアリング
押出型遠心分離機の分解作業で紹介した分解作業の続編です。押出型遠心分離機は重力を利用し、原料を上から下へ落としながら処理を行います。今回の遠心分離機は3階に設置されており、ユニック車を使用して地上へ吊り降ろします。搬出時は重量や重心、玉掛け状態を確認し、立入禁止区域を設けて安全に作業を進めます
現地からの引取り作業
各部品を取り外し、搬出作業に備えます。今回の押出型遠心分離機は運転中に異常振動が発生しており、主軸とホローシャフトの摩耗が疑われています。ユニック車で地上へ搬出後、主軸の振れ、軸受のガタ、はめあい部の摩耗、回転体のアンバランスなどを測定・点検し、振動原因を調査します。長年の稼働により腐食や摩耗が進行した部品は、リバースエンジニアリングによる再製作も併せて検討します


引取り後の分解作業
現地より引取り後追加での分解を行います。プラントでは火気厳禁の場所もあるため、火気を使用して現地から引き取り後、自社工場にて追加の分解作業を行います。プラント設備では火気厳禁の区域もあり、加熱を伴う分解作業が制限される場合があります。そのため、現地での分解が困難な部品は自社工場へ持ち帰り、安全な環境で作業を実施します。今回はホローシャフトに組み込まれたベアリングやスリーブの取り外しが必要となるため、適切な工具や加熱設備を使用し、部品の損傷を防ぎながら慎重に分解を進めます


各部品のリバースエンジニアリング
今回引き取った部品は、主軸、ホローシャフト、カバーなど、回転機械の重要な構成部品となります。中でも大型かつ複雑な形状を持つホローシャフトは、軸中心に貫通穴を有し、プーリー部分と一体構造で削り出し加工により製作されています。この基幹部品であるホローシャフトは、大型バスケットを支持するとともに、プーリーから伝達される回転力を確実にバスケットへ伝える重要な役割を担っています


リバースエンジニアリングでは、各部品の役割や機能を理解したうえで、必要な寸法や形状を正確に測定し、設計情報を収集することが重要となります。今回の三菱化工機製プッシャー型遠心分離機は、現地での分解作業から立ち会うことで、主要部品の構造や相手部品との関係を詳細に把握しています。各部品のはめあいや荷重の伝達、回転機構などを工学的な視点から検証し、設計意図を考慮したリバースエンジニアリングを進めています