アメリカ製減速機の整備
真空ポンプの駆動用減速機
真空ポンプと同時に搬入された減速機の整備。はすば歯車の標準的なものでしたが、アメリカ製のためインチに基づく寸法により、ミリに置き換えて嵌め合いを考える必要があります
まず初めに主要な部品である歯車を観察したところ、損傷は見受けられませんでした。軸やケーシングの確認のため、分解を継続して清掃・手入れと作業を進めました
検査と補修
蒸気と水の環境下から機械内部はサビが目立つため、今後の運転を考慮して徹底的にサビの除去と手入れを行いました。
今後の使用期間、整備までの使用年数を検討して補修方法を選択、工期も勘案して仕様の検討も行っています。内径を補修するケースについて、相当な技術的検討を行い、補修前・補修中・補修後および、組立時の嵌め合い部の適切性や、そこから生じる歯当たりへの影響を勘案した作業を依頼しています
組み立て完了
補修の際に行った検討が活きて、良い補修後の状態を確認、組み上がりに際する測定も適切なものとなりました。塗装を行い整備を完了しました
アメリカ製でも対応可能
アメリカではインチ表記を初め、ヤード・ポンド法における力の変換など独特の単位系による設計が標準になっています。長さの変換は慣れたところがありますが、力のメートル法への変換は少しややこしく、またそれに伴う材質の置き換えなどにも注意して、整備を行う必要があります